テスト(ループバック)環境での利用方法について

テスト(ループバック)環境での利用方法について
ここでは、テスト(ループバック[LoopBack])環境での利用方法について説明します。

一般的にSECS(HSMS)のアプリケーションを作成した際、シミュレータなどを用いて、1PC内でテストを行うことがあります。
その場合、本アプリケーションでは、ループバックアドレス(127.0.0.1など)を直接用いることができません。
但し、以下の設定を行うことで、1PC内でテスト環境でもロギングを行うことが可能となります。

  1. Microsoft(R) Loopback Adapterをインストールする
  2. LoopBack Adaptorのルートを指定する
  3. 実際にロギングしてみましょう
  4. LoopBack Adaptorのルートを解除する
  5. Microsoft(R) Loopback Adapterを削除する

  1. Microsoft(R) Loopback Adapterをインストールする

    ここでは、localhost,127.0.0.1 などの既定の名前、IPアドレスを用いずに、Microsoft(R)社が提供している仮想根ネットワークアダプタを作成します。
    作成方法は、以下の手順に従って行います。

    1. [ コントロールパネル ] – [ ハードウェアの追加 ]を開きます。
      ※XPスタイルでは、[ コントロールパネル ]内の「クラシック表示に切り替える」を実施の上、作業を行ってください。

    2. [はい、ハードウェアを接続しています(Y)]を選択し、[次へ]をクリックします。


    3. [新しいハードウェア デバイスの追加]を選択し、[次へ]をクリックします。


    4. [一覧から選択したハードウェアをインストールする(詳細)]を選択し、[次へ]をクリックします。


    5. [ネットワークアダプタ]を選択し、[次へ]をクリックします。


    6. 製造元[Microsoft]、ネットワークアダプタ[Microsoft Loopback Adapter]を選択し、[次へ]をクリックします。


    7. 表示されている内容に誤りがなければ、[次へ]をクリックし、インストールを実行します。


    8. 以下の画面が表示されれば完了です。[完了]をクリックし、終了します。


    9. [ コントロールパネル ] – [ ネットワーク接続 ]を開き、以下のように「ローカルエリア接続2」などの名前で、新しい接続が追加されていることを確認します。


  2. LoopBack Adaptorのルートを指定する

    先に作成した仮想根ネットワークアダプタに行き先(ルート)を指定します。
    指定方法は、以下の手順に従って行います。
    ※以降の説明に出てくる「」はリターンキーのことです。

    1. [ スタート ] – [ プログラム ] – [ アクセサリ ] – [ コマンドプロンプト ]を開きます。
      ※XPスタイルでは、[ プログラム ]→[ すべてのプログラム ]です。

    2. コマンドプロンプトから以下のコマンド実行し、MACアドレスとIPアドレスを確認します。
      C:\>ipconfig /all
      
      Windows IP Configuration
      
      
      Ethernet adapter LoopBack:
      
              Connection-specific DNS Suffix  . :
              Description . . . . . . . . . . . : Microsoft Loopback Adapter
              Physical Address. . . . . . . . . : 01-02-03-04-05-06
              Dhcp Enabled. . . . . . . . . . . : Yes
              Autoconfiguration Enabled . . . . : Yes
              Autoconfiguration IP Address. . . : 169.254.25.129
              Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.0.0
              Default Gateway . . . . . . . . . :
      
      
      
      ※Physical Address が、MACアドレスのことです。
      ※Autoconfiguration IP Addressが、IPアドレスのことです。

    3. arp(address resolution protocol)コマンドを実施し、仮想アダプタの登録を行います。
      C:\>arp -s  169.254.25.129 01-02-03-04-05-06
      
      
      ※arp -s IPアドレス MACアドレス
       と指定します。それぞれ、自身のIPアドレス MACアドレスに置き換えて実行してください。

    4. route(Manipulates network routing tables)コマンドを実施し、仮想アダプタのデフォルトの行き先を自身へ指定します。
      C:\>route add 169.254.25.129 mask 255.255.255.255 169.254.25.129
      
      
      ※route add IPアドレス mask 255.255.255.255 IPアドレス
       と指定します。自身のIPアドレス に置き換えて実行してください。

  3. 実際にロギングしてみましょう

    上記の設定を全て終えたら、実際にロギングをしてみましょう。



    実際にロギングしてみると、おわかりのとおり、送信・受信の区別がつきません。
    ※ループバックなので、同じIPアドレスとなり、どちらが送信か受信か区別がつきません。
     本アプリケーションでは、全て送信となります。

  4. LoopBack Adaptorのルートを解除する

    この設定が不要となった場合、LoopBack Adaptorのルートを解除しましょう。
    解除は、設定の逆をたどります。

    ※以降の説明に出てくる「」はリターンキーのことです。

    1. [ スタート ] – [ プログラム ] – [ アクセサリ ] – [ コマンドプロンプト ]を開きます。
      ※XPスタイルでは、[ プログラム ]→[ すべてのプログラム ]です。

    2. route(Manipulates network routing tables)コマンドを実施し、仮想アダプタのデフォルトの行き先を解除します。
      C:\>route delete 169.254.25.129
      
      
      ※route delete IPアドレス
       と指定します。自身のIPアドレス に置き換えて実行してください。

    3. arp(address resolution protocol)コマンドを実施し、仮想アダプタの削除を行います。
      C:\>arp -d  169.254.25.129
      
      
      ※arp -d IPアドレス
       と指定します。自身のIPアドレス に置き換えて実行してください。

  5. Microsoft(R) Loopback Adapterを削除する

    ここで作成した仮想根ネットワークアダプタが不要となった場合、仮想根ネットワークアダプタを削除しましょう。
    作成方法は、以下の手順に従って行います。

    1. [ コントロールパネル ] – [ システム ]を開きます。
      ※XPスタイルでは、[ コントロールパネル ]内の「クラシック表示に切り替える」を実施の上、作業を行ってください。
      [ ハードウェア ]タブを選択し、[ デバイスマネージャ ]をクリックします。


    2. ツリーの[ ネットワークアダプタ ]を展開表示し、削除したいLoopback Adapterを選択し、メニューの[ 操作 ] – [ 削除 ] をクリックします。


    3. 下記のような画面が表示され、内容に誤りがなければ、[OK]をクリック削除します。